「この世界で簡単に出来るおさえておきたいものは、まず三つだな」
ロキとラブは、舗装されていない歩きにくい道を歩いていた。
「空を飛ぶ、物を生み出す、テレポートする。簡単だろ?」ラブは、ロキの顔を覗き込むといやらしく笑った。
「全然簡単じゃないよ! そんなことやったこともない。未知のテクニックだ」ロキは、ラブのいやらしい顔から視線を背けると、捨てるように言った。
「空を飛ぶのと、テレポートは、まぁ、やってるうちに慣れるだろ。物を生み出すのは、ちょっとコツがいるけど、慣れてくればそれほどでもないよ」そう言うと、ラブは手の先から何かを生み出し、それをこね始めた。
「慣れと言われても、そもそも僕はこの世界にまだ慣れてないわけで……」ロキがブツブツと口ごもっている間にも、ラブは、歩きながら続ける。
「空を飛んだりするのも練習が必要だけどな、この辺りは乱気流がひどいんだ。なんか変なものも降ってくるかもしれないし」
「変なものって何だ」そう言いかけたロキの目の前に、変なものが降ってきた。
「ほら」
「……これ、人じゃないですか」
目の前の地面に落ちている、それは、まるで人のような形をしていた。
「人だな」
人のような変なものは、モゾモゾと動くと、何事もなかったかのように立ち上がった。
「また失敗したわ」作業着に身を包んだ初老の男性は吐き捨てるようにつぶやいた。
「何してんだ、おっさん。危ないぞ」
声をかけたラブの方に目を走らせると、初老の男性は口を開いた。
「危ないのはこっちだ!」
「いや、こっちだ!」
「なんだと! こっちの方が先だ!」
「え? そう? じゃ、そっちかも」
「いや、そう言われると、そっちのような気も……」
「なに言ってるの? あんたら」二人の押し問答に呆れたようにロキが口を挟んだ。
「じゃ、間をとってあっちと言うことで」
「なるほど。危ないのはあっちだな。よし、気をつけよう」何かを納得したように初老の男性がうなづく。
「君たち、旅かね?」
「そうだよ。おっさんは?」
「私は、ここで空を飛ぶ装置を研究開発している、いかした紳士だ」
とてもいかしているようには見えないが、自分で言うんだから文句はつけまい、とロキは思った。
「こんなところ、よく飛ぶなー。乱気流で危ないぞ」
「知ってる。それでさっき飛ばされた。でも、この乱気流を制覇すれば、私はまた自由に近づく。なぜ飛ぶのか、そこに空があるからだ!」
「別に聞いてないけど……」ロキは、聞こえないようにつぶやいた。
「とにかく、素人がここで飛ぶのはやめた方がいい。あと、あっちは危ないらしいから気をつけろ!」そう言うと、いかした紳士はあっちの危ない方へ走り去っていった。
「色々と危ないみたいだな……」ロキは、かける言葉もなくつぶやいた。
「できた」さっきからこね続けていたモノを手のひらの上に乗せるとラブは満面の笑みで言った。
「なに作ってるんだ!」
「見りゃわかるだろ」
「それは……アレじゃないか」
「茶色いとぐろを巻いたものだ」
「あんた、子供か!」失望にもにた叱責をしながら言い放つロキにラブは静かに言う。
「モノというのは、受け止める人が意味を与えるんだ。例えば、これを見て、お前は何かだと思った。しかし、お前が受け止めた意味だ」
「誰が見ても、それはアレだ」
「例えば、正立方体があるとする」そう言ってラブは、目の前に正立方体を出した。
「これだけでは、ただの四角い塊だ。しかし、これに一から六までの数字を示す点を書き入れればどうなる?」そう言うと、立方体の表面に一から六までの点を貼り付けた。
「サイコロだ」
「そうだな。俗に言うサイコロだ。しかし、盲目の人がこれを手に取ったらどうだろう? それでもこれはサイコロだろうか?」
「いや、サイコロ……じゃないかな? 四角い箱か?」
「受け取る人がそう思えば、そういう意味を持つんだ。たとえガラクタの人形でも神が宿っていると思えば、崇拝すべき偶像だ。この世界のものは、言うなればすべて見かけだけのものだ。でも、それを組み合わせたり変形させたりして作ったものに、人々は意味を見出して価値を求める」サイコロを消すと、ラブは手のひらの上の茶色いとぐろを巻いた物体を愛しそうに見つめた。
「でも、それはアレじゃないか。それともチョコ味のソフトクリームか?」
ラブがそれを聞いてふふふと笑うと、空からまたもや変なものが降ってきた。
「うわ、また人だ! というか、さっきのおっさんだ!」
「危ないな、おっさん」ラブは、冷たく言った。
「危ないのはこっちだ!」おっさんは、顔を上げると大声で叫ぶ。
「そうだ。そっちだ」
「え? ……そか、こっちか。ゴメン」おっさんしょんぼり。
「上手くいかないなぁ、なんか画期的なやり方があるはずなんだよ! もうちょっとでひらめきそうなんだけど……」そう言いながらおっさんは頭を捻る。
「もう、諦めたら? 空は何もここだけじゃない」
ラブの言葉に反応したのか、おっさんは、ラブの方を見ると、目をカッと開いて歩み寄った。
「これだぁーっ! これだよ! このモデルだよ」そう言うと、おっさんはラブの持っていた茶色いとぐろのオブジェクトをしげしげと見つめた。
「螺旋を描いて、気流の抵抗を減らしながら舞い上がれば、上手くいくかもしれん! これぞ、乱気流を征服する理想のモデル。ありがとう恩に着る。あと、あっちは危ないらしいから気をつけろ!」そう言うとおっさんは、茶色いとぐろを持って走り去っていった。
「モノは、受ける人によって意味を持つんだ。……な?」そういうとラブは少しだけ誇らしげにロキを見た。
「そういうものなのか……」ロキは、少しだけ何かを納得したような、それでいて釈然としないような顔でうなづいた。
「でも、あのおっさん、持って行っちゃったな。ウンコ」
「やっぱウンコじゃないか!」
hiya.Loveです。
ロキです。
今回はオブジェクトの作り方。まず、オブジェクトを生成するには……。
上の小説っぽいのはスルーなのか。
んー、まぁ、そのうち面白くなるんじゃないの?
無責任な発言だなぁ。
で、オブジェクトの生成ですが。ツールバーのビューの建造(View>Build)で、エディットの窓が開きます。その中の、左から四つ目の生成でドーンってでます。
この時点で、色々な形のものが選べるんだね。
このいくつかの形のモノはプリムと呼ばれてます。Primitiveの略だね。色々と動かすには、編と書いてある窓で、オブジェクトの位置情報や、大きさ、角度などを変えられます。
マウスでも動かせるんだ。
マウスでは、基本の位置、Ctrlを押すことで角度、CtrlとShiftを押すと大きさを変えられます。ついでに言うとShiftを押しながら位置をずらすと同じオブジェクトがコピーできます。
編集の複製でもできるけど、意外と予想外の位置に出るなぁ。
Shiftを押しながらオブジェクトをクリックすると複数のプリムを選択した状態に出来ます。その状態で、Ctrl+Lを押すとプリムがくっついて一つのオブジェクト扱いになります。
ツールのリンク(Tools>Link)でもできるね。
この時、黄色いプリムがルートプリムと呼ばれるもので、そのオブジェクトの基本となります、黄色が親で、青が子と考えましょう。
この辺からグッとややこしいことになるね。
まぁ、あとは自分で試行錯誤して覚えてください。
無責任だ。
だって、自分でやらなきゃ覚えられないよ。
そうかも知れないけど。
じゃ、最後にためになる言葉を「ローマの道も……けっこう厳しいみたいだけどちょっとずつがんばって歩いていけばいいんじゃね? まぁ、そんなに焦らずに」
ものすごいグダグダな格言だな。
マグスル second life セカンドライフの遊び方マガジン
magsl 2007/01/04









